建設業の新規事業・生き残る道となる新分野展開と進出事例

建設業ブログ

現在、建設業では悩んでいる経営者も多いのではないでしょうか?

また、従業員の皆さんも将来に不安を抱えていると思います。そんな皆さんに朗報です。

今後、日本は少子高齢化の影響で建設業の生き残りをかけた競争は激化していくと思われます。

そこで、今回は土木と建築をおこなう建設業の新規事業・新分野展開の進出について紹介していきます。

建設業の新規事業・新分野展開と進出事例

はじめに建設業の新規事業・新分野展開と進出事例を紹介します。各リンクよりお読みください。

『建設業新分野展開ハンドブック』- 国土交通省

建設業からの新分野進出への取組事例

建設業の新分野進出・経営革新等モデル構築支援事業選定事例集

建設業新分野・新事業事例集

建設企業新分野進出事例集

建設業の新分野進出事例集-進出企業の今~発展に向けて

建設業者の新分野進出事例集

ほかにもインターネットで検索すると、さまざまな事例が紹介されていますが、説明等が書かれている資料としては、上記がわかりやすかったと思います。

建設業の力を活かした地域産業おこし

中小建設業など、地域に根差した建設業の場合は、次のような事例もあります。

建設業の力を活かした地域産業おこし

建設業の新規事業進出成功法

みなさんの最も気になることは、“どうしたら成功するのか”だと思います。下記をお読みください。

建設業の新規事業進出 成功の5原則

新分野展開の成功要因について』も読み忘れのないように!

進出分野毎のポイント

建設業の進出分野としては、農業分野・観光分野・環境分野・林業分野・その他分野(水産分野・福祉分野)がメインとなっているようです。
先ほどの資料から、それぞれの分野ごとのポイントについて抜粋しますので、ご覧ください。

農業分野・観光分野・環境分野・林業分野・その他分野(水産分野・福祉分野)のポイント

1)農業分野
 農業分野は、農産物の生産~加工~販売といった流れのバリューチェーンとなっているが、「農業の6次産業化が必要である」といわれる通り、「農産物生産」の領域が最も付加価値生産性が低く且つ事業リスクが高い。つまり、農業分野の事業は、顧客の価格決定権が非常に高く、その皺寄せが生産の領域に行くという特性を持っている。
 このような事業を成功に導くポイントは、「農産物生産~納入」の部分を専業者に委ねてリスクを抱え込まない仕組みをいかに構築するかであり、その部分を内製化しながらの事業展開は相当のスケールメリットを活かせない限り厳しい。また、建設業のノウハウ・技術を勘案すると、「農業参入を目指す法人・個人」を顧客として、耕作放棄地の土壌改良、農業生産に係る工程管理など、農業参入に係るサービスをワンストップで提供する「農業参入支援コンサルティング」を行うという手法も農業分野のビジネスのあり方としては有効であると考える。

2)観光分野
 今回の元気回復事業で最も応募の多かった観光分野は、主要分野の中でも最も「建設業との関連性が低い」事業分野である。
 元気回復事業では、「コンテンツの開発」に経営資源を投下する協議会が多く見受けられた。しかし、観光分野のビジネスの要諦は、多様な地域コンテンツをいかに効果的な組み合わせに仕立てて売ることが出来るか、そして「マス」で対応できる観光資源として開発できるかにある。よって、単品の観光コンテンツの開発だけではビジネスになり得ない。より多様なコンテンツをコーディネートする立ち位置を持ちながら、他の分野にも進出し、「多角化」を志向していくことが必要である。

3)環境分野
「地球温暖化防止」の流れや投機マネーの流入、そして化石燃料の価格上昇等を契機として、バイオマス等の環境分野の注目度は高まっている。
 しかし、インフラが整っている電気・ガス・重油等の既存のエネルギーと比べて「新エネルギー」のカテゴリーは安定的な供給や初期投資の大きさ、高い燃料コスト等、ビジネスとして展開していくにはハードルが高い。よって、既存エネルギーとの「価格勝負」に持ち込まずに安定的に取引をしてくれる「顧客」をいかに捕捉するか、そしてその顧客に安定的に供給できる体制をいかに構築するかが重要である。しかし、現状ではこのような顧客はごく限られていることから、環境対策に力を入れている自治体等公的機関との密接な連携が欠かせない。

4)林業分野
 林業の川上分野については、建設業との親和性が高く、技術・ノウハウを相応に活かすことができる分野であるといえるが、一方で、顧客(=事業費の出し手)が自治体等行政機関であり、また林業事業者の既得権益も強いことから、ビジネスとしては展開が困難な分野であるといえる。マーケットがある程度限られていることから、高齢化する既存の林業事業者と効果的に連携し、協働していくことが出来るとビジネスとしては成功である。
 また、川下分野は、環境分野で考察したバイオマス事業のほか、材木、木製加工品などが考えられるが、いずれも既存の代替品が多く、海外も含めた競合先も多いことから、事業化のハードルは相当高いと言わざるを得ない。

5)その他分野
 ・水産分野
   水産分野も農業分野と同様に、付加価値生産性の低くリスクの高いプロセスをいかに外部に移転できるかに成否がかかっている。この分野も建設業との関連性が低い事業であり、事業展開のハードルは高い。
 ・福祉分野
   ある時期、福祉分野の事業展開は、建設企業にとってブームとなり、多くの建設業従事者が介護事業の資格を取得したこともあったが、基本的には福祉関係の事業も建設業との親和性は少なく、関係性は低い。建設業のノウハウ・技術を勘案すると、福祉事業の運営というよりは、「福祉事業参入を目指す法人・個人」を顧客として、建物建築~運営に係る部分について「コンサルティング」を行うという手法がビジネスのあり方としては有効である。

引用:『建設業新分野展開ハンドブック』- 国土交通省

地域特性によるところが大きい

建設業の新規事業・新分野展開では、農業分野・観光分野・環境分野・林業分野・その他分野(水産分野・福祉分野)のポイントを読む限り、農業分野がベストとはいえないがベターな選択となっているように感じます。

また、紹介した資料等は、これだけの選択肢しかない、また成功方法がこれだけしかないということではありません。あくまでも事例等から分析した結果ですので、思いこみなどは避けるようにして下さい。

実際には、皆さんがお住まいの地域特性によるところが大きいと思います。

今の会社がどのような強みを持っているか、現状分析をしつつ地域の企業と手を組むなどの方法も視野に入れて考えると、紹介した分野も含め、新たな事業が考えだせるのではないでしょうか。

建設業の人材育成を図る既存事業の移転

建設業では新規事業の必要性もありますが、同時に人材育成をしていかなくては企業の成長もありません。

ここでは、例として既存事業の移転について書いていくので、先に下記を読んで下さい。

建設業におけるハラスメントの実態

建設業では、事業を通じて、他社の人間からハラスメントがおこなわれていますが、これでは、人材育成どころか、企業の存続が危ぶまれます。

この事業は、発注者支援業務(監督補助業務)という事業ですが、人材派遣などで土木施工管理技士等の資格を有する技術者が派遣されているのが現状です。

このようなハラスメントを助長する事業は、地方に移転し人材派遣などから切り離すことで、建設業の人材育成にとどまらず、建設技術の発展や地方創生にも役立つようになります。

人材育成が建設技術の発展につながる

発注者支援業務(監督補助業務)には、発注者支援技術者(担当技術者・監督補助員・現場技術員・支援技術者)という名称の技術者が着任しますが、土木施工管理技士等の資格を有する技術者です。

官公庁や地方自治体での仕事ですので、建設業の現場監督等(土木施工管理技士等の資格を有する技術者)にとってはよい経験にもなりますし、人材育成(発注者とのコミュニケーションや技術力の向上等)にもつながります。

このような人材育成が、地域に根差す建設業としては、欠かせないのではないでしょうか。

発注者支援業務(監督補助業務)を地方に移転して、地域の建設業に発注することで、人材育成にとどまらず地域の建設技術も発展します。

Uターン・Iターン促進で地方を活性化

また、地域の建設業に技術力が足りないなどの問題がある場合は、他の地域から建設技術者をUターンやIターンで雇用することにつながり、技術力も向上します。

Uターン・Iターンの促進は、大きな視点で考えると、地域の人口を増加させ地方を活性化をうながす地方創生になります。建設業は公共事業であるため、発注者支援業務(監督補助業務)を地方に移転することで、地域の雇用が増え、多くの税金が回るようになります。

現在は、ハラスメントを助長する事業となっていますが、地方に移転して、地域の建設業に発注することで地域の建設技術の発展、建設技術者のUターンやIターンによる地域の人口の増加と地域活性化、地方創生に役立つようになります。

このように、今の事業を少し変えるだけで、建設業は地域のために、もっと貢献できるようになります。

まとめ

建設業の新規事業・生き残る道となる新分野展開の進出事例について紹介してきました。

最後は、既存事業の移転について書きましたが、建設業は地域のためにもっと貢献できる事業であることがわかったと思います。

既存事業(発注者支援業務(監督補助業務))の移転については、地域の建設業のみなさんが本気で受注する気があるなら、建設業協会や地方自治体に働きかければ、発注されるようになると思います。

実際に都道府県などの地方自治体は、地域の建設コンサルタント会社に発注していますので、調べてみて下さい。地域の建設業のみなさんが、やるかやらないかだけの差です。

新規事業・新分野展開と進出を考えることも必要ですが、頭を柔らかくして既存事業の移転にも力を入れれば、地域に新しい仕事が増えることもわかったのではないでしょうか。

この記事が、紹介した資料や既存事業の移転の話が、新規事業・新分野展開の進出を考えているみなさんの参考になれば幸いです。